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1 元虐待児先生概念1 2 (この文章には前段が存在します。音声ファイルから書き出す時間がとれていないので、公開の希望などがあれば連絡をください) 3 先生のお父様は、ミレニアムにもいらっしゃった。よほど先生の様子が気になるのか「迷惑をかけてませんか」「どうぞよろしくお願いします」などと言っていた。様々な学園を一通り見学された後で、最後に再びシャーレを訪れて帰られたらしい。その日の夜、ノアにユウカからのモモトークが届いた。先生の急な出費についてだった。いつものことなら、基本的にはノアなら、どんな出費についても把握しているはずなのだが、今回に至ってノアも知らない出費だった。明日、先生のところに行って聞いてみるというので、ノアも一緒に行くことにした。 4 翌朝、ノアとユウカはミレニアムで合流し、例の出費について、何なんだろうかとあれやこれやと予想をしながら、シャーレに向かった。ノックをしてシャーレの扉を開けると、先生はいつものように仕事をこなしていた。先生の方は、早めに当番の生徒が来たかと思ったら、ノアとユウカであったので、仕事の手を止めて「どうしたの?」と不思議そうに聞いた。ユウカは「ちょっとこの間の出費のことで聞きたいことがあります」と言った。先生は「出費?そんなものあったっけ?」みたいな顔をしていた。ユウカはこの不甲斐ない先生にもう少し堅実さというものを身につけてもらおうと、「せ~ん~せ~い~?」と言って、つかつかと机の方まで歩いて行った。ノアはユウカのお説教の間に先生の書類の手伝いでもしようかと、先生が手をつけようとしていた書類に目をやった。綺麗な字なのに不思議にミスが多い書類。あるいは、ノアはようやっと気づいた。ユウカの肩を叩いて、口を止め、ノアは先生に向かってゆっくりと話し始めた。「先生、この出費についてなのですが」とユウカが持ってきた書類に指をさして「この間、いらっしゃった、お父様に関係しているものではないですか?」と言った。ユウカは驚いてノアの方を見た。ノアは先生の一挙手一投足を見逃さないと、じっと先生を見つめ続ける。先生は開き直って「まあ、そんなところさ。育ててもらったしね」と言った。ノアは自分の鈍さを呪った。そして、先生の肩を抱き寄せた。ユウカは本当にあっけにとられて、ノアと先生の双方を目をぱちくりさせながら見る。ノアはそんなことはお構いなしに、先生のことを抱きしめる。「先生は私にとって、いや、私たちにとってかけがえのないたった一人の先生なんですよ。ね?ユウカちゃん?」ユウカは目を白黒させて、顔を染めながら「そ、そうよ。大切な人なんですから」という。先生は消え入りそうな声で「うん」とだけ答えた。